【小児】「アセスメントの書き方」「行動計画目標例」「参考書8選」をご紹介!

特集

成人と違い、向き合うのが難しい小児。

当時の実習はしびれました、、、。

そこで今回は、小児実習に向けた行動計画目標の例や事前学習、参考書をご紹介していきます!

気になる方は是非参考にしてみて下さい!

こちらも是非
コロナ禍で学習材料が少なく実習レポートも書きにくい今に、是非私の記憶、記録が役に立てばと思い、学生に向けた実習記録やまとめ、目標例などをnoteにて紹介しています。

気になった方は是非見ていってください!

目次

 

小児実習とは

小児実習とは、その名の通り、小児(新生児~思春期)を対象とします。

この領域では特に、「発達段階」を意識して、それぞれの特徴をおさえておく必要があります。

実習前には、「発達の特徴」と、発達段階や病状別にコミュニケーションや遊びなどの「ケアのポイント」をしっかりとおさえておきましょう。

また、成人の方は自分の症状など、伝えることができますが、小児はそうはいきません。

例えば赤ちゃんは泣くことはできますが、自分の症状を伝えることができませんよね。

そこで看護師は、様々な情報をアセスメントし、小児が何を訴えているのか考える必要があります。

そして、小児実習では、子どもの家族も看護の対象となります。

小児看護学での看護の対象は、「子どもと家族」であり、親との関係づくりも大切です。

子どもの親と仲良くなっておくことで、その場面をみた子供が安心して心を開いてくれることが多くあります。

親との関わりは、緊張することもあると思いますが、積極的に関わりましょう。

 

小児実習の行動計画目標

どの実習でも必ず必要となるのが、日々の行動計画ですよね。

パターン分析などの看護記録に比べると文量自体は少ないんですが、私はこの行動計画が大嫌いでした、、、(笑)

その日の振り返りはすぐに済むんですが、「次の日の行動計画の目標は何にしよう、、、」「明日も今日と同じ目標にしたいな、、、」なんて思っていました(笑)

同学年の子でも同じように悩んでいる学生が多かったので、この記事をみてくださっている方の中にも「うんうん」とうなずいている方がいらっしゃるかもしれませんね(笑)

そこで今回は私が小児実習で実際に書いた行動計画目標をいくつかご紹介します。

学校によって書き方は変わると思いますが、一つの例として、参考までにご覧ください。

  • 病棟オリエンテーションを受け、患児がより良い援助を受けられるように、病棟の特徴や安全対策、物品の配置などを把握することができる。
  • 患児に必要な日常生活援助やコミュニケーション方法を知るために、情報収集ができる。
  • 患児の特徴に合わせた安全な食事介助の方法を見学することができる。
  • 患児の信頼感を得られるようなコミュニケーションをとることができる。
  • 患児が歩行中ふらついて転倒しないように、患児に合わせた声掛けや見守りができる。

こういった内容を行動計画の目標にして、方法・留意点を書いていました。

受け持った児の状態や、実習の教員によって書き方も多少変わると思いますが、もし実習の行動計画目標で悩んでいる方がいれば、ぜひ参考にしてください。

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アセスメントの書き方

小児のアセスメントは機会も少ないので、他の実習に比べ、「どう」書けばいいのか迷う方は多いです。

なので、簡単な事例を交えてご紹介していきます。

例えば身体的な成長発達のアセスメントとして

  • 9歳0ヶ月、女児
  • 出生時体重2200g(37週0日)
  • 体重10.6kg、身長100cm
  • 大島分類1
  • ローレル指数106

という情報があるときのアセスメントの例としては、、、

患児の身長、体重より、ローレル指数は106であり、痩せ気味である。9歳女児の平均身長は133cmで、平均体重は22.9kgの為、比較すると正常な経過を辿ってるとは言えず、成長発達が遅れている。その原因として、出生時に仮死状態であったことや、染色体異常による18トリソミーがあると考えられる。

 

また、家族についてのアセスメントの例として

  • 両親と兄弟の5人家族
  • 主介護者:母親
  • 「ずっと介護しているのが辛い。他の兄弟の面倒もみなくちゃいけないのに。」
  • レスパイトは月に1度利用
  • 自宅では母親が人工呼吸の管理や胃瘻、清潔ケアを行っている

といった情報がある場合、、、

キーパーソンは母親であるが、兄弟がいる為、母親が患児の介護のみに専念するのは難しい状況である 。また患児は気管切開している為、人工呼吸の管理や胃瘻、清潔ケアなど全て全介助になる為、介護負担が大きい。母親自身、介護負担を苦痛に感じている発言がみられている。現在レスパイトやショートステイを月に1度利用しているが、継続して利用してもらうとともに、困った時にすぐに相談出来る環境や、母親が不安を表出できる環境を整えていく必要がある。

介護者役割緊張リスク状態

といったアセスメントができます。

人によってアセスメントの書き方は異なりますが、こういった内容を書けばいいのではないかと思います。

また下のnoteでアセスメントとレポート全文もご紹介していますので、気になる方は是非!

実習中は少しでも寝られるようにお祈りしております、、、

小児の情報を元に書いたアセスメント全文「約3,500字」

 

小児実習レポートまとめ全文「約800字」

 

小児実習で事前にやっておくと良いこと

私が実際に実習に行ってみて、やっておいて良かったこと、やっておくべきだったと後悔していることをご紹介します。

今後小児実習に行く際の参考にしてください。

 

技術練習

これは言わずもがなですね。

友達の話なども聞いたうえで、小児実習では成人の実習と比べて学生ができる臨床看護技術がとても少ないというのが私の印象です。

やるとしても吸入の準備ぐらいでしょうか。

小児は成人に比べてデリケートな為、臨床看護技術は病棟看護師がしっかりとやらないといけないのかなと思います。

その代わり、日常生活看護技術は多いと思います。

実習に行って「やり方が分かりません」なんて言うと、「練習してこなかったの!?」と言ってくる指導者の方も多いので(笑)

実習前にしっかりと技術練習しておくことをおすすめします。

特にやっておいた方がいいなと思ったのが、

  • 食事介助、口腔ケア
  • 清拭、寝衣交換、陰部洗浄などの清潔ケア
  • おむつ交換などの排泄ケア

などでしょうか。

あとは行く病棟によって多い疾患、必要な看護技術が異なるので(気管支喘息が多い病棟では吸入など)、事前に調べておくと良いでしょう。

また、学校には小児看護技術練習のための人形があると思いますが、乳児用、幼児用どちらのものでも練習しておきましょう。

あと学校では練習できないですが、小児実習では環境整備が特に大事です。

小さい子どもは大人と違い、自分で危険を把握することができないので、安全に過ごせるよう看護者がしっかりと環境整備する必要があります。

実習初日に患児の元に行く際は、普段どのように環境整備されているか、安全対策はどうやっているのかをよく観察しておきましょう。

 

病棟に多い疾患の勉強

行く病院、病棟によって多い疾患は異なります。

病院のホームページを見たり、実習担当の教員や、先にその病棟にいったグループの友達にどんな疾患が多いのか聞いておいて、図書館の参考書のコピーをとったり、

自分でまとめてみると良いでしょう。

今は小児に多い疾患についてまとめた参考書が多くあるので、ぜひ探してみてください。この記事でも紹介しています!

ちなみに友達からどんな疾患が多いか聞くときは、癖のある看護師がいるかも聞いておくことで、心構えができます(笑)

 

小児の成長発達のまとめ

国試には小児の成長発達の問題が、必修・一般問わず多く出題されます。

例えば「寝返りうてるのは生後何か月?」みたいな問題ですね。

これが結構覚えることが多くて、国試前苦戦する人が私を含め、同級生に多くて、お互いに問題を出し合っていました(笑)

そこで私がやってみて良かったのが、小児の成長発達を年齢ごとに表にまとめることです。

表にまとめることで、何歳で何が出来るかが一目見て分かるので、分かりやすく、覚えやすいです。

実習前にまとめておくことで、小児実習で受け持った患児は年齢に沿った成長発達を遂げているのかどうか、アセスメントの視点にもなります。

実習だけでなく、国試にも役立つこと間違いなしなので、ぜひ皆さんもやってみて下さい。

 

小児実習におすすめの参考書

では、小児実習にあたり、おすすめの参考書をご紹介させていただきます。

小児実習について知る編

まずは小児実習において重要なことや、小児の基礎知識を知っておくことが大切です。

 

母性・小児実習ぜんぶガイド

  • 母性実習、小児実習に必要な知識がぎゅっとまとまった一冊
  • アセスメント項目やよくある疾患、おさえておくべき看護技術まで網羅されていて、実習に役立てる
  • 豊富なイラストや図、オールカラーで見やすい

私も小児・母性実習で実際に使っていましたが、実習前に必要な知識がグラフやイラストなどで一目瞭然にまとまっているのでとても分かりやすく、

買った甲斐があったな~と思える一冊でした。

アセスメントにも使える情報が満載なので、小児実習でどの参考書にするか悩んでいる方にはぜひおすすめの一冊です。

国試にも活かせる知識が盛り沢山なのも、嬉しいポイントですね。

小児看護実習クイックノート

  • 発達段階に対応した観察、アセスメントに必要な基礎知識が掲載
  • ポケットサイズなので、実習中ナース服に入れていつでも確認できる
  • 小児実習でよく出会う症状、疾患やケアのポイントまでしっかり網羅

私は実習中、この本を常にポケットに忍ばせていました。この本の安心感たるや…(笑)

小児は乳児期、幼児期、学童期、思春期に応じて、バイタルサインの基準値なども変わり、覚えるのもなかなか大変なので、

すぐに確認できるのは心強いものです。

冒頭で触れた通り、小児実習では発達段階を踏まえた看護が大切になりますが、そういった内容もしっかりと記載されているので、おすすめです。

1000円程度と、お買い求めやすい価格なのも良いですよね。

看護師・看護学生のためのなぜ?どうして?2020-2021 7 老年看護学/小児看護学

  • 看護学生がなぜ?どうして?と思うような事柄をネコナースが詳しく解説
  • 持ち運びやすいサイズなので、いつでもどこでも読める
  • 国試にも役立つ知識が身につく

何を勉強するにもですが、見てただ覚えるだけでなく、しっかりと理解したうえで覚えることで、知識がしっかりと身につきますよね。

こちらの「なぜ?どうして?」は、解説がとーっても分かりやすいので、しっかりと理解したうえで知識を身につけることができます。

参考書というと長くかたい文章ばかりでつまらない…と思う方も多いかもしれませんが、平たく分かりやすく解説してあり、

文量も多すぎず少なすぎずでサラッと読み進めることができます。

疾患~看護ケア編

どんな疾患か、どんな看護ケアが必要かといった知識は、実習で必須となりますよね。

そういった知識を深めるためにおすすめなのがこちらです。

 

エビデンスに基づく小児看護ケア関連図

  • 小児実習で出会うことが多い、ネフローゼ症候群や脳性麻痺など22疾患の検査・診断・治療・看護ケアについて病態関連図を用いてまるごと解説
  • 小児実習で大切なプレパレーションについても解説

この「エビデンスに基づく~関連図」シリーズ、私とっても大好きなんです(笑)

というのも、各疾患ごとの関連図が詳しく書いてあるからです。

看護記録の中には関連図がありますが、この関連図を書くのになかなか時間がかかるんですよね(笑)

一から自分で書こうとすると、とてつもなく時間がかかってしまうので、こういった疾患ごとの関連図を参考に書くことで、記録を素早く終わらせることが出来ます。

小児実習で出会うことの多い疾患ごとの関連図がしっかりと記載されているので、とてもおすすめの一冊です。

発達段階からみた 小児看護過程 第3版: +病態

  • 発達段階別(乳児期、幼児期、学童期、思春期)の特徴と看護ケアのポイントを記載
  • 発達・成長の側面を意識しながら、各期に特徴的な疾患をもった患児に対する看護過程が展開
  • 実習で看護学生が出会う機会の多い疾患、また小児に特徴的な症状についても多く記載

どの学校の図書館にも必ず一冊はあるんじゃないでしょうか。

それぐらい有名で、使いやすい参考書です。

小児で出会うことの多い疾患について記載されているのは上にある「エビデンスに基づく~関連図」と同様なんですが、

記載してある疾患数がとっても多いので、「エビデンスに基づく~関連図」で見つからなかった疾患について探したいときは

こちらの参考書を使うのも良いかもしれません。

また、各疾患ごとに挙がりやすい看護診断ラベルについても記載されているので、実習中とても参考になるのではないでしょうか。

看護技術編

小児看護実習に行く前には、小児看護技術を事前課題の一つとして課せられる学校も多いかと思います。

多くの学校で使われている「医学書院」の教科書には、看護技術について詳しく記載されていません。

そこでおススメなのがこちらの3冊です。

 

新訂版 写真でわかる小児看護技術 アドバンス

小児実習で必要な技術が写真で説明されていて、根拠もしっかりと載っているので、指導者さんに「根拠は?」と言われても安心です(笑)

改訂前のものは、DVD動画で技術をチェックすることができていましたが、リニューアルされたこちらは、WEBで動画を視聴することができます。

スマホやタブレットなどで、いつでもどこでも動画が見れるは嬉しいですね。

本だけでなく動画にもしっかりと目を通して、看護技術を確かなものにしましょう♪

実習で役立つ観察方法やコミュニケーション方法、日常生活援助、臨床看護技術まで、わかりやすく学べます。

観察、コミュニケーションから、日常生活援助、臨床看護技術まで、すっきりとわかりやすい誌面で小児看護のポイントを体験するように学べます。Web動画では、ケアや技術の実際を「見て」「聴いて」確認でき、小児の反応や表情も一目瞭然です。

小児看護 第2版 (パーフェクト臨床実習ガイド)

  • 小児の特徴と根拠をおさえた看護ケアを豊富なイラストや写真で確認できる
  • 56本の動画つき
  • 分かりやすい解説で、活用する現役小児科ナース多数

新訂版 写真でわかる重症心身障害児(者)のケア アドバンス


行く病棟によっては、重度心身障害児を受け持つこともあるかと思います。

筋緊張のある患児なども多く、看護技術の留意点も若干異なります。

そこでおすすめなのがこちらの本です。

重度心身障害児向けの看護技術を紹介しています。

こちらの参考書も付属のWeb配信動画があるので、技術のイメージがより掴めると思います。

おわりに

子どもが苦手な方や関わったことがない方は小児実習に不安があるかもしれません。私もその一人でした。

不安な思いがあるなか私が小児実習で受け持たせていただいた患児は、重度心身障害があってコミュニケーションがとりずらく、とても人見知りの強い子でした。

病棟の看護師や保育士にはとてもいい笑顔を見せているのに、私が近づくと嫌がる素振りがあり、ものすごーくショックでした(笑)

自分だけに心を開いてくれないことに悲しい気持ちでいっぱいでしたが、どうやったらその患児と

うまくコミュニケーションがとれるか考え、試行錯誤していくうちに、少しずつ患児との距離感が縮まり、

「おねえちゃん大好き」と言ってもらえるほど仲良くなれました。

始めは大変な思いをするかもしれませんが、真摯に向き合っていれば絶対に大丈夫です。

心配せず小児実習を楽しんでください。